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藤岡雅光税理士・行政書士事務所 藤岡雅光氏

藤岡雅光氏 藤岡雅光税理士・行政書士事務所

藤岡雅光税理士・行政書士事務所は、千葉県木更津市で50年以上にわたり地元の中小企業の活動をサポートし、地域社会と共に発展してきた会計事務所です。二代目にあたる所長の藤岡雅光先生は「本気で経営をする経営者のよろず相談所」として中小企業を税務や会計だけでなく多角的に「経営」を考える会計事務所を目指して活動されています。インタビューでは、常にユーモアたっぷりの先生で笑いが絶えないのですが反面、本質を鋭く切り込む切れ味が魅力の先生です。

事務所の経営で心がけていることは何ですか?

数、すなわち顧客数や帳簿の数字だけを追うことよりも経営の質を高めることや人としての信頼関係を築くことを優先しています。どんな会計事務所でも記帳代行や税務申告書の作成は行っています。そして申告期限近くになって「納税額はいくらです。」これだけでは、中小企業の社長や個人企業の事業主は「ああ、帳簿って税金のために作るのか。面倒臭いなぁ。」で終わってしまうと思います。

そうですね。税務署に仕方なくやらされているという感はあります

それではダメなんですね。帳簿を作成し、整理された数字を見ることは「本当の経営者が自分自身の経営を知る羅針盤のひとつ」だと思います。それには、まず顧問先との信頼関係が出来ていなければなりません。そうでないと正確で高性能な羅針盤を作るために必要な情報が得られません。
経営者が、正確な羅針盤を見ながら「これから社員全員で、こちらの道へ行きます。」という経営方針を作っていくためのお手伝いや多角的にその会社を判断し企業経営の質を高めていく手助けをすることが、今までも、そしてこれからも会計事務所にとって必要なことだと信じています。

「本当の経営者の…」とおっしゃいましたが、本当の経営者とは何ですか?

会社法に従い定款を作成し株式会社○○という登記をしたり、個人で開業したりすれば、経営者の立場になることは誰でも出来ます。しかしそれは単に「代表取締役」であり「経営者」ではありません。経営者とは大小に関係無く、企業を永続的に経営をしていくという強い意志を持ち、その企業が進んでいくための「旗印」を持っている人だと思います。
旗印を掲げている人のステークホルダー(利害関係者)達から「あの人と一緒に仕事をしたい。」「あの人は信用出来るよね。」と言っていただけるようになった時に、はじめて「本当の経営者」となるのではないでしょうか。ただ私自身、お客様に「評価してもらえるようなサービスを行っているか?」と、いつも自問自答していますが…。さて。どう評価されているのでしょうか。ちょっと不安です(笑)。

そんなことは無いと思いますよ。何も考えていない先生は多いですから(笑)。そんな藤岡先生の座右の銘は「唯今臨終(ただいまりんじゅう)」ということですが。これはどういう意味ですか?

「桐ノ花」という名前の相撲取りだった私の祖父が、日頃言っていた言葉で、往生要集に記載されています。今、この瞬間もし自分の命が終りだとしたら、「こんな嘘をつかなければ良かった。」とか「こうしておけば良かった。」とか「こんなことを言わなければ良かった。」というような後悔の念が誰しも浮かぶのではないでしょうか。そんな「後悔の念」が自分の心に残らないように、今を大切にきちんと生きるという意味だそうです。私は、この「唯今臨終」という言葉をいつも心に刻んで仕事を行っています。

なるほど先生は、いつ死んでも良い充実した生活をされているのですね

はい。その通りです。と言いたい所なんですが…(笑)。色々な会社を訪問し、社長や経理担当者とお話する場合、会社にとって良い話が聞けた時には「それは良かったですね!」と素直に言えるのですが、あまり良くない内容のお話や考え方を聞いた場合には「それはマズい考え方ですよ。」と言えない場合もあり、なかなか「出来ないなぁ。」と思います。

あれ?座右の銘って自分自身が出来てなければいけないんでしたっけ?

いやいや、そんなことはありません(笑)。完全に出来ている人には座右の銘は無いですから。それは、良い意味で「苦言を呈す」ということですよね。ただ多くの先生方から「お金をいただいているクライアントに、なかなか本音が言えないんだよ。」という事は良くお聞きします。

そうですよねー(笑)。お客様に「苦言を呈す」ということは、なかなか出来ないことだと思います

ただ社長や事業主に理解していただきたいのは、「私たち会計人誰もが、自分のお客様に経営状態が悪くなって欲しいと思って話をしている人は一人もいません。全てのお客様に上手く経営が成り立って欲しい、関係する家族も従業員の方々も幸せになって欲しい。」と心の底から願っています。しかし、時流、環境、社会、法律、経済等の総合的な考えによって「苦言を呈す」ということもしなければならない場合があります。それを理解していただきたいですね。

プロとしての側面と人間としての側面のバランスが難しいですね

先日、日本でとても頑張っているある外国人の社長とお会いしました。
社長曰く『クレームを言ってくれるお客様は有難いお客様です。考え方を変えれば会社の悪いところを教えてくれるお客様。きちんと対応すれば「本当にありがとう。今度、誰か紹介するよ。」と言ってくれます。しかし、その場だけ「ありがとう」と言うお客様は、何か気にいらない仕事をしたら、もう二度と来てはくれません。先生とは、いっぱい話をして私の経営で駄目なところを沢山教えて欲しい。法律的に駄目なことは「駄目だよ。」って教えて欲しい。先生は会社のお金のプロフェッショナル。何でも言って欲しい。』と言われました。
正直、少し涙が出ました。「ああ、やっぱり、これだな。」と本当に教えられました。あらためて、これから少しでも自身を精進しながら、自分の大切なお客様の良い時は、どんどん行きましょうと応援し、駄目な時はダメですと苦言を呈していきたいと思います。

職員の方々の教育はどうしているのですか?

多種多様な税理士及びその職員向けの研修がありますので、一年間でかなりの日数を費やして、様々な研修会に出席させています。また仕事の合間に、私の事務所経営に対する「想い」を話しています。
なぜかというと、今まで述べたような「本当の経営者」とコミュニケーションを最初にとるのは、私ではなく職員だからです。社長や事業主との普段の会話の中から経営に関する情報を感じ取る「気付き」が必要だと思っています。職員は経営者の経験が無いですから、すぐに出来るようになると思ってはいません。しかし、その「気付き」を徐々に感じ取れるよう、いち年いち年、地道に教育を行っています。

●事務所

藤岡雅光税理士・行政書士事務所

●所長

藤岡雅光

●所属

千葉県税理士会 木更津支部

●所在地

千葉県木更津市東中央2-5-9

●電話

0438-72-2201

●URL

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