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立野経営会計事務所 立野晴朗氏

立野晴朗氏 立野経営会計事務所

立野経営会計事務所のある東京都中央区京橋は、かつて存在していた京橋川に架けられていた橋が由来となっている。京橋は、日本橋と並ぶ名橋であり、東海道を日本橋から京都方向に向かう街道で、最初の橋として重要な意味合いをもっていた。京橋は、オフィス街でありながら映画館や劇場、博物館等が立ち並ぶ文化の発信地としての顔も持つ。その京橋にある立野経営会計事務所は、豊富な経験と知識で多くのクライアントの支持を集めている。

多くの経営者と接してこられたと思いますが、成功する経営者はどんな方でしょうか?

そうですね、一般的なお答えになってしまうかもしれませんが人の話を良く聴く人、素直な人、自分で責任を取る人ですね。逆に成功しない人というのは、人の話を聞かず自分の話しばかりする人、責任転嫁する人、銀行の前ではペコペコし、立場の弱い人に対しては居丈高になる人など、成功しない人のタイプは数え上げれば軽く30は超えます(笑)。

この社長はスゴイという人はいらっしゃいますか?

たくさんいらっしゃいますが、みなさん極めてクセが強い、失礼、個性的です(笑)。ある飲食店のオーナー社長のお話しです。社長は、大病を患い手術を受けるため外国で1年近く入院していたのですが、社員を動揺させないために私も含めて3人だけにしかその事を知らせませんでした。社長が無事、奇跡の生還をしたときは号泣しました。スゴイ社長というのは、基本的に売上や利益の金額ではなく「事業への執念」そして、その時々の「顔」の使い分けに感心させられます。

起業を目指す方、ベンチャー経営者に対してアドバイスをお願いいたします

気持ちばかり焦ってタネ銭を貯めずに起業する方が増えつつあるように感じます。資金の準備期間と、事業の構想を練る期間とは、相関性が高いと思います。じっくりお金を貯めながら構想を練ることをお奨めしたいですね。まずは、一日も早い経済的成功の達成を目指し、本当のスタートラインに立って欲しいと思います。

経営者が読んでおきたい本を1冊推薦してください

少なくとも300冊以上推薦したい本がたくさんありすぎるのですが、まず、今は亡き「一倉定」(いちくら さだむ)シリーズをすべて読むと良いでしょう。本書を読むことにより経営者としてのバランス感覚が磨かれると思います。一倉氏は経営コンサルタントとして「ダメな会社はTOPがすべて悪い」「事業経営の成否は99%社長で決まる」と会社経営は、全て経営者で決まるとおっしゃっています。「お客様第一主義」「経営計画書」「環境整備」を3つの柱とする一倉氏の理論は経営者なら一度は読んでおくべきだと思います。あとマーケティングとしてコトラー、哲学ならアリストテレスが経営者の入門書としてお奨めです。

様々な本を読まれて来たのですね。創業後の事務所経営は順風満帆でしたか?

ええもう苦労なんてまったく知りません。と言いたいところですが、いや大変でした(笑)。創業後、資金繰りが悪化し社員への給料が足らず資金調達のため、ありとあらゆる手段を寝ずに考え続けていました(笑)。また、お客さんがあまりいなかった頃、平成元年、世間知らずの24歳の時のお話しです。新築マンションの営業マンから、彼が担当する資産家100人以上を顧客として紹介するのでマンションを2つ買って欲しいといわれ、札幌に2つマンションを購入しました。そのマンションの完成直後に資金繰りに困り、捨て値でたたき売り、背負った借金がこの失敗だけでも3000万円を超えました。このレベルの失敗談の数は片手では足りません(笑)。

それは大変でしたね

とはいえ、これを返済するため猛然と事務所経営を切り拓いていったことで今の自分があるわけです。そういった意味で、今は感謝しています(笑)。

一番影響をうけた、尊敬されている方はどんな方ですか?

やはり父ですね。平日は哲学の教授、休日は四柱推命の易占家という「2つの顔」をもち、私には背中しか見せてくれずに他界しました。

公認会計士や税理士の資格を取り、何か心の変化はありましたか?

公認会計士の資格を取ろうと思ったのは高校3年生の夏休みです。税理士資格の取得は学習塾の経営をしていた時に考えました。その後、資格を取り実際に仕事をして気づいたのが、自分自身が意外にもアンチ・エリート主義者だった事ですね。資本主義のピラミッド構造の中で、頂点を目指すことではなく重心の近辺の位置に存在しようとする人間であることに気が付いたことですね。

事務所を経営する上で何か特別な思い入れをお持ちですか?

オーナー経営者のビジネスパートナーであり、良き参謀役であるべき、ありたい、あらねばならない、という基本理念には徹底的にこだわり続けています。禍福は糾える縄のごとし、焦らずたゆまず怠らず、時代の変化を見据えながら奇をてらわず適正規模で顧客にとって常に灯台となるビジネスパートナーで在り続けたいと望んでいます。日本という国の持つ底力や本当の強さというものを信じています。そして中小零細企業がその力の源泉であるはずだ、あってほしい、あらねばならない、ということを背景とし、その伴走役を買って出る役目を負う人財を、自分自身の自己成長と共にできるだけ大勢育てていきたいです。

常にクリエイティブでいられる秘訣を教えていただけますか?

電車に乗るときは左側に座ります。車窓風景をまず左眼から入れる事により、右脳を活性化させようと心がけています(笑)。固定観念を待たずに、とにかく幅広く興味をもつように心がけています。

経営者へのメッセージをお聞かせいただけますか?

金儲け以外のものにそれ以上の価値観を抱けるかどうかがまず重要です。具体的な経営手法としては最大リスクを最小化する事、そして最小機会を最大化する事です。同時に、あせらず、たゆまず、おこたらず、創造性を発揮し続ける事で道は切り開けると信じています。

先生はどんな夢をお持ちですか?

心穏やかに、老後も妻と仲良く暮らすことですね(笑)。あとプラトンの「真善美」を追求していきたいですね。

最後に一言お願いします

見栄を張らず、意地を張らず、カネにこだわりすぎず、威張りすぎず、質実剛健に、素直で穏やかな経営と人生を目指す方々との出会いを楽しみにしております。

●事務所

立野経営会計事務所

●所長

公認会計士・税理士 立野晴朗

●所属

東京税理士会京橋支部

●所在地

東京都中央区京橋1-4-10 大野屋京橋ビル1階

●電話

03-3517-2811

●URL

税理士・会計士一覧